『コロナのあと』で。

かなり直接的なタイトルになってしまったけれど、最近思うことについて書いておこうと思う。


『コロナウイルスが少し落ち着いて、外へ出かけられるようになったら身に付けたい』
とおもって、購入したイヤリングがある。

Harioのガラス製のイヤリング。
すりガラスになっていて、コロンとしたフォルムが可愛い。



私が何かを購入するときの理由づけのひとつとして、
『旅行(主にハワイ)で使うから、買おう』というものがある。

なんとなく後ろめたいような買い物も、なぜか『旅行』を免罪符に購入してしまうことが結構ある。
自分のお金で買うのに、“後ろめたい”というのも変な話だし、
そもそも旅行が“免罪符”になるのかどうか甚だ疑問なのだけど・・・


コロナウイルスの蔓延によって、旅行はもとより、日常のあらゆることが制限された。
食料品や日用品の買い物もできるだけ控えるようになった今、『生活に必須ではないもの』を買う頻度が減ってしまった。

購買の理由のひとつだった、旅行はもちろんなくなった。
家と仕事の往復だけの日々。通勤途中にウインドウショッピングすることもなくなった。
街をぶらぶら歩くことができないのもあるけれど、
そもそも、生活必需品以外に目を向ける余裕、というか、『心の余白』がなかった。



だんだんと自粛生活が過ぎるにつれ、少しおうち時間を楽しむ余裕が出てきた頃、ネットでこのイヤリングに出会った。

正直、コロナ対策が第一になって、外へ出るときの服は脱いだあと、自宅で洗濯しやすい服を選ぶようになったし、
外出時にアクセサリーをつけることもなくなった。

だから、このイヤリングを買うかどうか、とても悩んだ。
『買っても、使うシーンがないかもしれない。』
その日は、ページをブックマークして、終わった。


数日後、運動不足を感じた主人から夜のさんぽに誘われた。
土曜の午後10時半。家の周辺を歩いてみた。
いつもなら、ほろ酔いのサラリーマンのグループやデートしているカップルであふれる道が、すれ違う人は誰もいない。
主要道路も車はほとんどなかった。


『コロナが終息したあとも、前と同じような生活に戻るのかな?』
ー『もしかしたら、新しいライフスタイルが定着するかもね』

『空気が澄んでるね』
ー『コロナ自粛も悪い面ばかりじゃないかもね』

『家族の時間も増えたしね』
ー『夜は早めに家に帰って、みんなで食卓を囲んで、ちゃんと寝るっていうのが当たり前になるのもいいかもしれないね』

『外を出るときに靴を履くように、マスクをして歩く時代になっちゃったりして。』
ぽつりぽつり話しながら、短いさんぽを終えて、家に戻った。 


次の日、私はブックマークしたイヤリングのページを開き、購入ボタンを押した。

アフター・コロナだとか、ウィズ・コロナだとかいわれているけれど、いつか来る『コロナのあと』の世界を楽しみに待とうと思ったから。

『旅行に行きたい、レストランに行きたい、カフェに行きたい・・・』と、心の中にたくさんのやりたいことを抱えているけれど、目に見える形で、楽しみを持っておこうと思って、その象徴としてイヤリングを購入した。

日々が落ち着いて、そのやりたいことが叶う日、わたしはこのイヤリングをつけていこうと思っている。

旅する幸せ*Cobuta trip*

どこにでもいるふつうの働き女子が、休日を利用して旅行した記録です。

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